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安山岩岩脈

 この露頭(outcrop)は宇都宮市冬室の新設道路脇の法面に鎮座し、マイルストーン(milestone)として辺りの風景に彩りを添えています。
 露頭を構成しているのは、下部中新統ナガド坂層凝灰岩(tuff)とそれを貫く安山岩質(andesitic)の岩脈(dyke)です。両側ののっぺりした部分が凝灰岩、凹凸の際立っている中心部分が安山岩岩脈(andesite dyke)です。この岩脈安山岩質マグマ(andesitic magma)が地殻深部から上昇してきて凝灰岩を貫き、冷え固まったものです。露頭上部にはマグマ(magma)が右側に枝分かれして固結した岩床(sheet)もみられます。岩脈部には貫入岩(intrusive rock)に特徴的な柱状節理(columnar joint)もかすかに見えます。
 この露頭が周辺から突出しているのは、安山岩岩脈が固いことに加え、岩脈に接している部分の凝灰岩マグマによる熱変成作用(thermal metamorphism, 接触変成作用
contact metamorphism)を受け、低度にホルンフェルス化して硬化し、長い年月にわたる風化浸食浸蝕)に耐え、また人工的な開削・撤去も免れたためと考えられます。
 マグマが地殻内を上昇し地表に達すると火山(volcano)になります。この露頭は一見火山のような形をしていますが、火山であった証拠にはなりません。この岩脈は、地下深部で冷え固まったマグマが、地殻変動で上昇し、風化作用(weathering)・浸食作用(erosion)の結果として地表に現れたものだからです。
 火山の根っこに当る部分は火道(conduit, vent)と呼ばれ、激しく噴火した火道の岩石は一般に角礫化しています。しかし、この岩脈は、角礫化していないので、火道とはいえませんが、その上端部が地表に達し、小さな噴火を伴っていたかどうかまでは分りません。
 マグマ地熱発電温泉熱源として重要です。このマグマ貫入後既に千数百万年もたち、冷え切っていて熱源とはなり得ませんが、冷え切っていなければ火山性温泉熱源となり、また、マグマから放出されるガス温泉成分供給源となっているはずです。

安山岩脈


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