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礫層中のノジュール

 この写真は三重県芸濃町楠原の鮮新世〜更新世初期奄芸層群西行谷礫層から掘り出された巨大なノジュール(団塊)です。ノジュール(nodule)は、コンクリーション(concretion)とも呼ばれ堆積物中を流動する地下水の化学成分が化石などを核として団塊状に濃集し、基質の堆積物を硬く膠結させたものです。膠結物質の違いにより、石灰質団塊(calcareous nodule, carbonate nodule )、珪質団塊、燐灰質団塊、マンガン団塊(manganese nodule)などがあり、形態やサイズもさまざまで、大きなものでは数メートルにも達するといわれます。野外でもっとも目に付くのは、泥質岩中の石灰質団塊で、しばしば保存の良好な化石を核として包み込んでいます。奄芸層群は東海層群の一部を構成し、河床堆積物、氾濫源堆積物(flood plain deposits)などからなる陸水成層であり、石灰質の貝化石などはほとんど産しませんが、シンシュウゾウアケボノゾウの化石の産出が知られています。さて、この巨大なノジュールの核は何なのか砕いて見てみたいものです。

奄芸層群西行谷礫層から掘り出されたノジュール
 奄芸層群西行谷礫層から掘り出されたノジュール、径120X80cm。 Loc.三重県芸濃町楠原


奄芸層群西行谷礫層
 奄芸層群西行谷礫層。山砂利として採取され、主として建築用コンクリート骨材として使用される。 Loc.三重県芸濃町楠原

奄芸層群西行谷礫層
 奄芸層群西行谷礫層。花崗岩変成岩などからなる多源礫層(polymictic gravel)。ちなみに礫種の単一なものは単源礫層(monomictic gravel)と呼ばれる。
 礫のサイズは、礫径によって2〜4mmの細礫(granule 小豆大)、4〜64mmの中礫(pebble 拳大、こぶし大)、64〜256mmの大礫(cobble 人頭大)、256mm以上の巨礫(boulder)に区分され、この露頭は中礫層に相当する。
 礫の円磨度(roundness)は低く、亜円礫を主とする。
 粒度(grain size)は不揃いで砂〜細礫基質の占める割合が高い。淘汰作用(sorting)が進んでおらず分級度(sorting coefficient)が低い。
 Loc.三重県芸濃町楠原


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